所有者不明土地の解消について
全国には長期間登記がされておらず所有者が不明となっている土地があり、
その面積を合わせると九州地方一つ分になると言われています。
令和6年に相続登記が義務化されましたが
それ以前は不動産の登記は義務ではなく、
自分の権利を示すためのものでした。
そのため、相続が起こり、所有権が相続人に移っても
それを公示するための登記をしない方が多く、何代も登記をしていないという土地も
多くあるようです。
それによる弊害が表面化したのが2011年の東日本大震災です。
避難される方々のために仮設住宅を建てようとしましたが、
建てられそうな土地の登記がされておらず、所有者がわからない土地が多かったそうです。
所有者がわからないと土地の利用を許可してもらうことができず
もちろん所有者の許可なく勝手に建物を建設することはできません。
そのため、仮設住宅の建設は遅れ、避難される方々の生活に大きな負担となったとのことです。
大地震がいつ来てもおかしくない日本において
この状況を放っておくのはまずいと開始されたことの一つが相続登記の義務化です。
すでにある所有者不明の土地においても、その状態を解消しようとの取り組みがあります。
司法書士もその一端を背負っており、長期間登記が放置され、所有者不明の土地の相続人を辿るということをしております。
私も今年参加させていただき、微力ながら社会に貢献していきたいと考えております。
所有者の生年月日が天保、嘉永〇年という土地もざらにあり
昔のお役所の崩し字に難儀しています。
続けていくといつか所有者がわからない土地が日本から消えるときがくるのかな
それはいつ頃なのかなとぼんやり思いつつ、作業に励みます。